起業で失敗しないための事業の考え方|要約版
起業したい気持ちはあるのに、「この仕事で本当に食べていけるのか」「今のサービスにお客さまがつくのか」と不安が消えず、一歩を踏み出せない方も多いと思います。奈良で起業支援をしている中小企業診断士として、そして自分でも車の販売仲介やカフェなどを立ち上げてきた経験から感じているのは、「どうやったら売れるか」だけを考えるセリング思考のままだと、本来の目的や大事にしたかったことが見えにくくなり、起業がしんどくなりやすいということです。
この記事では、セリング思考から抜け出し、起業で迷わないための「0〜4の考え方(マーケティング思考)」を要点だけコンパクトにまとめました。あわせて、内容を自分の事業に当てはめて整理できる「起業の0〜4整理シート(Googleスプレッドシート)」も無料でご用意しています。
※この記事は、「起業で失敗しないための事業の考え方」をコンパクトにまとめた要約版です。
背景や具体例も含めてじっくり読みたい方は、こちらの詳細版をご覧ください。
→ 起業で失敗しないための事業の考え方|詳細版

廣崎 海渡
奈良を拠点に、起業を考えている方や小さな事業を営む方の事業づくり・Web集客・補助金活用を支援している中小企業診断士です。
車の販売仲介やイタリアンカフェなど、自分でも小さな事業を続けてきた経験から、「ひとりの挑戦に、もう一人の味方を。」をテーマに、このブログで起業や事業づくりの考え方を発信しています。
- 奈良や関西で、これから起業を考えている方
- 今のアイデアで本当にやっていけるのか不安を感じている方
- 起業で失敗したくない、会社を辞めたことを後悔したくない方
起業がしんどくなる「セリング思考」とは
起業したい気持ちはあるのに、「この仕事で本当に食べていけるのか」「今のサービスにお客さまがつくのか」といった不安が消えず、一歩を踏み出せない——。そんな状態の背景には、セリング思考で事業を考えてしまうことがあります。
セリング思考とは、まず「何を売るか」「どうやって売るか」を決めて、あとから「買ってくれそうな人」を探しにいく考え方です。私自身も、車の販売仲介やカフェ、不用品回収、パソコン教室など、いくつもの事業を立ち上げた初期は、このセリング思考で動いていました。
この考え方だけで進めてしまうと、
- 価格競争に巻き込まれやすく、売上は上がってもお金が残りにくい
- お客さまの反応や口コミに一喜一憂し、自分の軸が削られていく
- 「もっと頑張らないと」と戦術だけ増やし、疲弊してしまう
といった状態になりやすく、「この方向で続けていて本当にいいのか」というモヤモヤを抱えたまま走ることになってしまいます。
起業で迷わないための「0〜4の考え方」
そこで大事になるのが、売り方より先に「事業の土台」から考えることです。
この記事では、その土台を整理する枠組みとして、次の「0〜4の考え方(マーケティング思考)」をお伝えしています。

- 0:自分だけの強み(経営資源)
- 1:目的(before/after)
- 2:目標(お客さま像)
- 3:戦略(中心にする価値)
- 4:戦術(サービス・価格・導線・集客)
セリング思考は、④戦術から入ってしまうのに対して、0〜4の考え方では、0→1→2→3→4の順番で「なぜ」「誰に」「何を」「どうやって」を組み立てていきます。
0:自分だけの強み(経営資源)
これまでの経験・スキル・知識・人脈・価値観など、自分ならではの武器を棚卸しするステップです。
ここがあいまいなまま戦術を決めてしまうと、「誰でもできること」に近づいてしまい、価格競争から抜け出しにくくなります。
1:目的(before/after)
強みを使って、
誰の、どんなbeforeを、どんなafterに変えたいのか
を言葉にするステップです。
「売上を上げたい」だけでなく、「その人のどんな状態を変えたいのか」という事業の“なぜ”をはっきりさせます。
2:目標(お客さま像)
1で描いたbefore/afterが、一番刺さるコアなお客さまを具体的に描きます。
年齢や属性だけでなく、「どんな状況で何に困っている人か」「どんなきっかけで探し始める人か」といったところまでイメージすることで、メッセージやサービスの方向性がブレにくくなります。
3:戦略(どんな価値を中心にするか)
目標とする相手の課題を、
どんな「できている状態」に近づける価値として提供するか
を決めるステップです。
ここでは、サービスの種類を増やすよりも、「どんな価値で選ばれたいか」を一つに絞ることが大切になります。
4:戦術(サービス・価格・導線・集客)
最後に、その価値を
- どんなサービスの形で
- どのくらいの価格で
- どんな導線・集客方法で
届けるかを具体化していきます。
チラシやSNS、HP、広告などの「手段」はここで初めて出てきます。
0〜3が整理されていれば、戦術は「なんとなく試すもの」ではなく、軸に沿って選び・磨いていけるものになっていきます。
「起業の0〜4整理シート」で手を動かしてみる
ここまでの内容を頭の中だけで整理するのは大変なので、
この記事の内容をそのまま自分の事業に当てはめて整理できるように、
「起業の0〜4整理シート(Googleスプレッドシート)」を無料で用意しています。
シートでは、
- 自分だけの強み
- やりたいbefore/after
- 関わりたい相手
- どんな課題を、どんな「できている状態」に近づける価値にするか
- その価値をどんな形・価格・導線・集客で届けるか
を、順番に書き出せるようになっています。
きれいに埋める必要はありません。
空欄があっても大丈夫ですし、「うまく書けないところ」こそ、これからじっくり考えていけるポイントです。
※下のボタンをクリックすると、「このスプレッドシートのコピーを作成しますか?」という画面が表示されます。「コピーを作成」を押すと、ご自身のGoogleドライブにシートが複製され、自由に編集してお使いいただけます(スマートフォンからの利用も可能です)。
おわりに:あとから後悔しないために
この記事でお伝えしたかったのは、
- セリング思考だけで起業すると、あとからしんどくなりやすいこと
- その代わりに、0〜4の順番で事業の土台から考えていくことが大事だということでした。
0(自分だけの強み)
1(目的)
2(目標となるお客さま)
3(戦略:どんな価値を中心にするか)
4(戦術:サービスの形・価格・導線・集客)
という流れで考えていくと、
自分は何を武器に、誰のどんなbefore/afterを実現したくて、
そのためにどんな価値を、どんな形で届けるのか
が一本の線でつながり、あとから自分で納得しやすい事業の土台ができます。
一方で、「どんなサービスにするか」「どうやって集客するか」といった戦術だけを追いかけてしまうと、
- がんばっているのに手応えがない
- この方向で続けていていいのか分からない
という状態に陥りやすく、「もっとちゃんと考えておけばよかった」と感じてしまうこともあります。
まずは、この記事に合わせて用意した
「起業の0〜4整理シート(無料)」を使って、
- 自分だけの強み(経営資源)
- やりたいbefore/after(目的)
- 関わりたい相手(目標)
- 提供価値と、それを形にする戦術のアイデア
を、ラフでかまわないので書き出してみてください。
きれいに埋める必要はありません。「うまく書けないところ」こそが、これから丁寧に考えていけるポイントです。
この記事と「起業の0〜4整理シート」が、
「とりあえず売り方を考える」起業から一歩抜け出し、
自分で納得できる事業づくりを始めるきっかけになればうれしいです。
※この記事は、「起業で失敗しないための事業の考え方」をコンパクトにまとめた要約版です。
背景や具体例も含めてじっくり読みたい方は、こちらの詳細版をご覧ください。
→ 起業で失敗しないための事業の考え方|詳細版

